【五戒(ごかい, サンスクリット語: pañcaśīla, パーリ語 pañcasīla)とは、仏教において性別を問わず、在家信者が守るべき基本的な五つの戒(シーラ)のこと。】
不殺生戒(ふせっしょう)- 生き物を故意に殺してはならない。
不偸盗戒(ふちゅうとう)- 他人のものを盗んではいけない。
不邪婬戒(ふじゃいん)- 不道徳な性行為を行ってはならない。
不妄語戒(ふもうご)- 嘘をついてはいけない。
不飲酒戒(ふおんじゅ) – 酒類を飲んではならない。
【四諦八正道(しだいはっしょうどう)どのような心構えで物を見て、考え、行動していくかを説いた基本方針。】
—四諦—
苦諦(くたい) 生きることは本質的に苦である(一切皆苦)。 人が生きるということは、苦を背負って日々を過ごすことだ。 どこかに心優しい神様がいて手をさしのべて救済してくれるようなことは絶対にない。
集諦(じったい) あらゆる出来事は必ず何らかの原因によって起こる。 苦の原因は煩悩である(煩悩とは自身の心の中にある悪い要素)。 満足が得られないから、苦しくなっていく。
滅諦(めったい) 煩悩を消すことで苦が滅する。 (煩悩を自分自身の努力で完全に断ち切る) この世で起こっているものはすべてうつろう(諸行無常)。 現実をありのままに受け入れ、その世界に耐えるべく、自分の価値観・世界観を変えていく。 この世の一切の事物は自分のものではないと自覚する。
道諦(どうたい) 煩悩をなくし、悟りを得るための八正道を実践する。
—八正道—
正見(しょうけん) 正しいものの見方をする。 (物事は常に変化して存在していると認識して見る)
正思惟(しょうしゆい) 正しい考えをもつ。 (人や生きもの・自然を害さない、怒りにまかせた行動をしない、貪欲にならない考え方をもつ)
正語(しょうご) 正しい言葉をかたる。 (相手を平和に、幸福にする言葉を伝える)
正業(しょうごう) 正しい行いをする。 (他人の迷惑にならない。生命の妨げになることをしない)
正命(しょうみょう) 正しい生活を送る。 (規則正しく生活し、人間の命に貢献する仕事をする)
正精進(しょうしょうじん) 正しい努力をする。 (悪は起こさない、なくす。善を起こす、増大させる)
正念(しょうねん) 正しい自覚をする。 (自分を見失わない、周りに振り回されない)
正定(しょうじょう) 正しい瞑想をする。 (身体と呼吸と心を落ち着かせる)