目の前のやるべきことをすっ飛ばしているのに「遊んでいるように働きたい」なんて僕も無理ですよ、編集者 箕輪厚介さんに聞く。

第一希望ではなかった部署に配属されて、やらなければいけないこと(Must)を必死に頑張って、できること(Can)を増やすことに集中してきました。そうやって地道に実力や信頼を積み重ねてきたから、やりたいこと(Will)を叶えやすい環境を得られたと思っています。それが、世の中の「遊んでいるように働いている人たち」の共通点かもしれません。逆に、このMust、Can、Will の順番が逆転すると、いつまでも飲み屋で夢を語っているだけの痛いヤツになってしまう(笑)。

だから、すでにWill が明確で準備を進めてきた人は、突っ走ればいいだけです。まだ「やりたいこと」が見えてなくて、なんだか鬱屈した日々を過ごしている人も、与えられた仕事に全力を注いでいるうちに、本当に自分らしいと思う働き方や生き方が見えてくるかもしれないし、それを選ぶための実力も磨けるのではないでしょうか。「目の前のことを頑張ろう!」なんて、社会人として当たり前すぎるメッセージかもしれませんが、これが僕の本音ですね。

ウィル(意識)

これからは「個人」が組織や企業の壁を乗り越え、流動的にチームを作って、事業を推し進める時代だ。小回りのきくプロジェクトでミッションを果たすスタイルが主流になる。

したがって、上司の使い勝手がいい「依存型人材」より、上司に対してもハッキリとものを言い、主体的に動ける「自立型人材」が求められる。

スキル(技能)など、これだけ高度情報化時代になれば、50歳を過ぎても手に入れられる。現在、重宝されるのはスキル(技能)よりウィル(意識)なのだ。

つまり意識が足りない人、主体性に欠ける人は、若くてもリストラ対象になっていくだろう。