蛇は、成長に合わせて脱皮し、「脱皮しない蛇は死ぬ」という諺もある。
自分の殻は、自身の強さであったり、自信であったりするが、場合によっては、成長を妨げる弱点にもなってしまう。
自分の殻の中に閉じこもっていることは、大変気持ちの良いことだが、成長はない。
脱皮にはタイミングというものがあって、それは脱皮を試みる本人にしか解らないものです。それには本人に「脱皮したい」という強い気持ちが必要。
脱皮には恐怖がついてまわります。それは新しい自分になるということであり、その新しさを得るために、これまで築いてきた愛着のある「ヌクヌクとした衣」を捨てるという行為だからです。
しかも新しい自分のほうが、これまでの自分よりも良いかどうかは、実際に変わってみるまで誰にも解らないという高リスクのオマケまで付いてきます。脱皮し続けたニーチェが、精神病院での死を迎えているというのは、ある意味で偶然ではないのです。